10月につくばで行われたソーシャルファームジャパンに行ってきました。
ソーシャルファームというのは、日本では最近になってよく聞くようになってきが、世界ではもっと早くに広がり、認知されてきたモデルのこと。
1970年代にイタリアのトリエステにて、精神病院入院患者が病院職員と共に地域で就労する施設が設立されたことが始まりで、それから世界各地へと広がっていった。
ソーシャルファームの概念や取り組みは世界によって意味が多少異なっている。ただ、就労が困難な人と健常者が同等の条件でともに働き、同等の賃金を得ているというのがその要素だと思う。
ソーシャルファームの基準については、法律を定めるなどの国によって基準を定めていることもあり、とても差があるみたいだ。
また障害のある方の場合は、程度に応じて助成金が支給される国も多いらしい。
日本でも少しづつだが事例が出てきて、ソーシャルファームジャパンも発足されたが、認知度はまだまだ低いのではないかな。
少しづつ増えてきたけど、日本でのソーシャルファームは障害分野でいえばA型になるのかなと思う。他の形ももちろんあるけどね。
保険給付が出てる分、海外よりはメリットがある部分もあるかなと。
今回のイベントで感じたのは、どのような状況であれ、就労に困難がある人(障害がある人)と健常な人が共に働き、同等の条件と賃金で就労していくっていうことが世界的に求められているし、国によって取り組みが違えど、目指しているところは同じなんだと感じた。あたりまえのことなんだけどね。
それと印象に残ったのが、ソーシャルインパクトボンド(SIB)という取り組み。
社会的コストを低減する、行政が未だ実施していない事業を、民間投資によって行い、行政がその成果に対する対価を支払う社会的インパクト投資モデルのことを言う。
SIBは事業が失敗するリスクを行政機関から投資家へ移転する仕組みから、リスクはあるが高い効果を見込める新しい事業を大規模に実施する前に、実際に効果があるかどうかを確認する目的で行われる実証実験に適している。
この取り組みは日本でも広がってきていて、NPO活動の事業活動に対する費用対効果を図り、助成金や投資等、支援先や団体の選定等にも大きく影響すると思う。
SIBは以前から知っていたので、どうにか自分の事業にも当てはめていきたいけど、なかなか自分の理解力では難しいのだ。
仏ジャルダン・ド・コカーニュ創設者 ジャン・ギィ・ヘンケルさんと。

そして、ヘンケルさんの話。
お金を寄付する人たちは中流階級が多い。
フランスや欧米では。所得が低い人たちも出している。
寄付を集めたいならお金を使わなくてはならない。
人材やキャンペーンなど。
そのような取り組みがこれからは必要と話していた。
それとコカニューインベスティメントという取り組み。
100ユーロの株券を購入すると7年間は無配当、その分税金が軽減される仕組み。
このようにNPOの活動自体も株券を発行し税金への反映等、行政を巻き込むような取り組みも必要だって話していた。
そして自然薯クラブの見学にて。

うちは利用者の就労を目指しているし、そのような活動が中心だ。
しかし彼らは主体性を重視し、働くこともするが芸術活動にとても力を入れている。
芸術活動以外での社会との接点は少ないように感じたが、そのような才能のある利用者にとっては理想郷だと思った。
太鼓や踊り、絵などの創作活動は鳥肌が立ったね。
自分とは目指すとこが違えど、代表が描いている未来は自身の信念にぶれずに活動しているのが見て分かったように感じる。
信念は違えどその信念と取り組みには敬服です。
いろいろなイベントなどに参加して思うけど、すごい代表や事業所はたくさんあるし、目指すべきところもまだまだ高い。
これからも楽しくなるね。ワクワクだ。