時がたつのは早いね。

イタリアの視察ツアーから帰ってきてもう1ヶ月が過ぎる。
今思い出しても、その余韻は残っている感じだ。

はじめてのイタリア、初めての海外での誕生日、素敵な仲間たちと過ごしたこのツアーは、とてもいい学び、良い思い出として残っている。

まずこのツアーの参加者だが、ソーシャルワーカーが一番多かった。
一応、自分もその括り。
そして、作業療法士や看護師に看護大学の准教授、精神科医や精神病院の事務長など多彩な人たちであった。

ツアーは11月15日から24日までの10日間で、トリエステ・ヴェローナ・アレッツォ・ヴァルデキアーナの4カ所の視察研修ととてもハードな内容だったが、ちょいちょい自由行動もあったので楽しめたと思う。

仲間との余暇が最高に楽しかった。

ちょいちょい空き時間があると、おじさんたちで集まって飲みに行くパターンができた。夕食はみんなで食べに行くから少しかしこまるけど、気の合う数名で夕食前に「0.5次会」に行く。

「じゃあ、0.5次回行こうか?」っていうのが決まり文句になってた。

そして話は変わるがイタリア人はいろいろ長い。

ゴールの見えない講義、ゴールの見えない会食。

当時は超絶辛かったけど、それも今思えば良い思い出だ。

「0.5次会」、「ゴールが見えない」というが、旅での流行語でした。

そんなこんなでツアー以外も充実していました。

ツアーで学んだことについてはこれまで書いてきた。


以下、簡単なまとめ

各州内にある地域の地域医療事業体(ASL)において精神保健サービスが配置。
地域精神保健センターを中心に、総合病院内の精神科救急病棟、デイケア、リハビリテーション施設、グループホーム、労働組合などと連携。

チーム構成は多職種で、精神科医、看護師、心理士、福祉士、作業療法士、リハビリテーション技術者、教育職、事務職から構成。ただメインは、精神科医、看護師などの医療従事者が6割。

イタリアの凄いところは精神科医療者も白衣を脱いで当事者と向き合い、医療モデルではなく、生活モデルで対応していること。精神科医も貧困問題、家探し、職探し等も一緒に行っている。

医療モデルか、生活モデルかというのが日本との大きな違いだと思う。


精神保健福祉領域のざっくりとした違い

日本をイタリアにするのは可能か?
ん~、すぐには難しい気がするね。

イタリアは精神病院をなくしたが、精神科医や看護師を中心としたチームが地域に降りて、そこでのサービスを作り中心を担ってきた。
仕事や労働者を地域へとスライドさせた感じかな。
しかし日本は、精神科病院をもったまま福祉サービスが展開され、どちらの量も増えてきた。だから精神科病院も福祉サービスも多い。
イタリアと同じようにすれば、多くの精神科医療のチーム(看護師が多い)の仕事がなくなる。医療チームが地域で支援するスタッフとなるなら、多くの福祉関係者の仕事がなくなることになる。どちらにしても困る人は多い。

それに日本は病院も福祉も民間が多い。
大きな方向転換は、様々な機関が潰れる可能性があるので反論も多くなると思う。
うちも大きな変更に対応できるほどの体力はないからね。

では無理なのか?

先輩たちの貢献もあって、精神保健福祉領域では「病院から地域へ」と徐々に政策が進んできた。
それゆえ福祉サービスが増えて、精神科病床数も減ってきていると思う。

この流れを緩めないように、進めていけば徐々にではあるが近づいていくんだと思う。

精神病、疾患を持っている方が地域で生活していける仕組み、サービスを作り、どんどん良い効果を生めるようになればもっと良くなっていく。

だから、今後も良い状況を作れるように頑張って作っていきたいな~、と改めて感じた旅でした。

以上。

結局、ざっくりとした内容だけど。

おわり。


イタリアギャラリー


その他イタリア視察記事

これはクライシスだよね。

クライシスへの対応を含め精神病院へ押し付けるのではなく、福祉の力で地域生活を維持できるようにして行かないといけ…

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