「ローンチ」
ローンチは、新しいサービスや商品の提供を開始することです。
何となくかっこいいからね。
一度は使ってみたかったんだよね。なのであえて使ってみました。
まあ、それは置いといてサービス紹介です。
SMSCの新サービスとして、子どもの学習支援事業を4月8日より開始します。
その名は、てらこむ。
てらこむについて

なぜてらこむにしたかというと、寺子屋×コミュニティーの略で、子どもたちが勉強を行う寺子屋の機能と、みんなが集って話したり遊んだりする空間にしていきたいとの想いを込めてつけました。
この事業は、稲敷市の委託受けて生活困窮者自立支援法に定められた「子どもの貧困対策」のための学習支援事業になります。
個々の学習意欲や能力に合わせて、授業の復習や宿題、受験対策等の学習支援、コミュニケーションなどの生活技能訓練、スポーツや遊びを通じたレクリエーションなどの支援を行います。
そもそもこの事業をなぜやるのか?
SMSCは、これまで精神的な病や障害、心の悩みなどに苦しむ方々のサポートを行うことで、病気や障害があっても安心して過ごせる地域社会を実現することを目的に活動してきました。
その活動を通して、彼らの背景には様々な社会問題があることを知りました。
ひきこもりやいじめ、虐待や暴力、様々なハラスメント、高齢化や自殺問題など様々な問題を抱えています。
そして、1人1人がそれらの様々な問題を抱えながら、さらに奥には多くの方が共通してもっていたのが貧困でした。
実際に当事者の方々やご家族の方々と相談していると、貧困の度合いに衝撃を受けたことが何度もあります。
電気や水道のライフラインが止まってしまう状況はもちろんのこと、学校の外の水飲み場で洗い物したり、お風呂に入れなかったり、消耗品の制約や食費の節約、家族の年金の使い込み、虐待やいじめ、女性だったら水商売で働く選択をしなくてはいけないこともあると聞きました。
普通に暮らしてきた人には別世界のような話ですが、彼らにとってそれはあたり前の世界でした。
子どもの頃からこのような生活状態が続けば、メンタル不全になってしまったり、学力の低下や将来の貧困につながります。
この問題をどうにかできないかと考えたのがきっかけです。
※ちなみに過去記事にも書いてます。こちらも見てください。
子どもの貧困について考えること。
生まれた環境自体が不公平であり、その不公平を無くしていくために学習支援をしていくという話。
SMSCが生活困窮者支援を始めるワケ。
貧困者・生活困窮者の支援を行うことで、社会環境要因や心理的要因の改善ができると思っているという話。
なんだかんだで、ここまで来るのに1年かかっている。
では子どもの貧困にはどのような問題があるのか?
①現状
日本の子どもの貧困率は今、OECD加盟国の中で最悪の水準にあります。子どもの貧困率は、1980年代から一貫して上昇傾向にあり、今日では実に6人に1人の子どもが貧困状態にあるとされています。
②子どもの貧困がもたらす社会的損失
子ども時代の経済格差が教育格差を生み、将来の所得格差につながります。その社会的損失は、子どもの貧困を放置した場合、わずか1学年あたりでも経済損失は約2.9兆円に達し、政府の財政負担は1.1兆円増加するという推計結果となった。(日本財団より)
③貧困の連鎖の問題
生活が困窮していれば教育にかけるお金も少なくなる。ゆくゆくは非正規で働く人が増える。教育格差が所得格差につながり、その状況を放置すれば、貧困が子どもへと移り、貧困の連鎖が生まれる。
どうやって改善していくのか?
これらの問題は、早い段階での支援をすることで効果が出ると考えています。
子どもの学習支援事業てらこむは、下記日程、内容で行います。
【日時】 毎週土曜日 13:00~17:00
【場所】 市内の公共施設
①学習支援
学習ボランティアスタッフを中心に、個々の授業の復習や宿題などの指導を中心に子どもたちの勉強をサポートします。
②レクリエーション
レクリエーションボランティアスタッフを中心に、レクリエーションを通して人との交流やコミュニケーション、挨拶やマナーなどの体験を通した学びを支援します。
③アウトリーチ
家庭訪問を行い、本人の学習支援活動への参加や継続のための支援、またご家族の悩みや生活技能・環境調整等のソーシャルワークを行います。
小学校からの学習支援を通して、一人一人の抱える様々な問題を家族を含めて改善して、メンタル不全の改善や学力の向上、貧困の連鎖を減らしていきたいと思います。
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