オープンキャンパス第2弾終了しました。

2月23日(日)にみんなの学校いなしきオープンキャンパス2ndを無事終了しました。

今回は、当初予定していた学校のオープン予定を遅れてしまっているということ、またその中でも着実に事業は進んでおり、きちんと事業がオープンすることができるということを伝えるために行いました。

オープン予定って10月だったんじゃね?
って思っている方も多いかと思います。当初その予定で考えていましたが、なかなかハードな課題もたくさん出てきためオープンを遅らせることになりました。すいません。

その辺を今回の説明会で理解していただき挽回したいと思います!

受付担当 精神保健福祉士 黒沼 ・ The Boss Baby 蒼士

【日程】
2020.02.23(日)
10:40〜11:00 受付(玄関)
11:00〜11:25 事業説明
11:25〜11:55 校内見学
11:55〜12:00 挨拶

【場所】
みんなの学校いなしき(旧「あずま南小学校」)
茨城県稲敷市曲渕3-1


【FBページより】
昨年の6月にオープンキャンパスを行いました。
前回の説明では昨年中にオープンする予定でしたが、当初計画していたよりも追加工事の必要があったこと、台風15号の影響による被害が大きかったこと、また資金調達が難航したことによりオープンすることが遅れてしまいました。申し訳ありません。
しかし、それらの課題も解決の見込みができまして、3月末に工事をひとまず終了し、4月にオープンする予定となりました。
今回のオープンキャンパスでは、工事途中段階ではありますが、今後の工事予定とオープンまでの流れ、オープニングセレモニーについての説明をします。


開会の挨拶の後、まずは井川建築設計事務所の担当高木さんより今回の工事についての説明を行いました。

これまで行ってきた工事について、用途変更申請や防災工事、アスベストの撤去工事、そしてこれから行われる工事についての説明がありました。

まず、学校用途として使われていた建物を福祉施設として利用する際には、用途変更工事の必要があり、各部屋に排煙窓の設置や防火上主要な間仕切り壁の設置、学校全体の非常災害に対する防災工事を行いました。そして、検査結果にてアスベストが検出された箇所があったのでその撤去工事も行いました。

それらの工事の他に、老朽化の問題など現場に入ってから分かってきた部分も多く、工期が遅れることとなってしまいました。

現在は、それらの課題解決の見込みもたち、トイレやエアコンのなどの設備工事と厨房や食堂部分の工事を中心に行っており、3月末に終了予定であることの説明を行ってくれました。

その後は代表説明。

みんなの学校いなしきで行われる事業の説明です。(前回と若干の変動あり)

学校という施設を使って民間で何を行っていくのか、の説明をしました。
それと、今後の事業の流れと学校のオープニングセレモニーの流れまで。

まず、前回と若干の変更があることとして、学校の3階建部分の使用はスタートからはできないことになりました。

これは予想以上に工事の総予算が上がってしまったこともあり、今回の工事で全体を行ってしまうと、安定して継続した運営が厳しくなることも懸念されることから、西側半分(2階建部分)のみの工事と使用で事業を行い、東側は追加で行なっていくほうがいいと判断したためです。

そのため、当初の学校運営では、西側部分の運営を中心に行っていきたいと思います。

【運営事業】
・障害者就労継続支援B型事業
・障害者就労移行支援事業
・障害者生活介護事業
・障害児放課後等デイサービス
・障害児児童発達支援事業
・生活困窮者世帯の子どもの学習支援事業
・みんなの学食〜南食堂〜(カフェ兼食堂)
・みんなの家庭科

【地域開放】
・体育館
・グランド
・教室

当初の予定より規模感が小さくなってしまいましたが、今後の追加工事にて使用できるようにしてから開放していきたいと思います。
また、今後は高齢者のデイサービスなどの福祉サービスも行っていきます。スタートからはできませんが、とりあえずシニアの方々のサロン活動は早い段階始めていきたいと思います。

そして、みんなの学校いなしきのオープンは4月1日予定。オープニングセレモニーは、運営が落ち着いた5月24日(日)に行う予定です。後ほど関係者の皆様には、招待状を送りさせていただきます。

こんな感じで話させていただきました。

そのあとは学校内見学。

現在工事している箇所を見ていただきながら、今後どのような活動を各部屋にて行なっていくのか説明させていただきました。

みなさん思っていた以上に興味を持ってくださり、いろいろ質問してくださいました。

「体育館を使いたい。」
「ダンスをやりたい。」
「ヨガをやりたい。」
「一緒に花壇作りをやりたい。」
「サロンやりたい。」      などなど。

どれもいいですね〜、大丈夫です。

全部やりましょう!

今回のオープンキャンパスも地域の方を中心に告知しましたが、東3区ではイベントがあったので、ほとんど来れないと話を伺っていましたが、東3区や市内だけじゃなく市外からの参加もたくさんしていただきました。
(想定以上に来てくださったので、運営は大慌てでしたけどね笑)

お忙しい中来てくださり本当にありがとうございます。

今後も地域に愛される学校にしていきたいです。

以上。


最後に

これは説明会後に分かったことです。

コロナウイルスの影響が学校にも来ております。
注文していた一部の設備が届かない可能性があります。

現在、建築関係者の皆様が必死になってかき集めてくれているので、今の所4月1日のオープン予定は可能な形ですが、一部使いにくいところもあるかと思います。
また、当初予定していたオープニングセレモニーの件も状況を見ながら開催するのか等、判断していきたいと思います。

ごちゃまぜで笑顔になれるお寺

少し前に日テレNEWS24で社会福祉法人佛子園が運営する行善寺の活動が取り上げられていました。
下記がその紹介です。

https://videotopics.yahoo.co.jp/video/news24/297838 (現在リンク切れです)

twitter にも書いたが、ここの活動を生で見て感動して作ろうとしているのがみんなの学校だ。

たびたびブログに書き、今回は映像を載せた意図としては、口で説明してもなかなか伝わらないと感じているからでもある。

行政への説明や住民への説明、またその他の説明の際にも、「高齢者と障害者と児童と地域のみんなが一緒に過ごせる学校を作ります。」と説明しても、そんなことができるのか?障害のある方と一緒に過ごせるの?などなど色々な意見をもらった。

偏見をもっている方もいると思いますが、そうでない方も本当にできるのか、という疑問をもっての質問も多かったんじゃないのかなと思う。

地域の中で町とフクシは切り離され、日常的な関わりを持てていないから想像できないんだと思うけど、これを見てもらえたら少しは理解してもらえるかなと。

自分は視察で生で見て驚いたからね。

映像を見てもらえたらわかる通り、みんながごちゃまぜに過ごせる空間があるんですよね。

できてるところがあるなら、うちにもできる可能性があるんじゃないかと。

佛子園・前多さん「障害である人、そうでない人、高齢者の人、そうでない人、地域とともに元気に暮らせるまちづくりをしていく」

日テレNEWS24日

素敵な言葉。

稲敷でもだれもがごちゃまぜに暮らせるまちづくりをしていきたい!

防犯パトロール犬という地域課題の解決策

2月15日に久しぶりにテレビを見て、良い取り組みを発見。

テレビはあまり見ないけど、あまり関心がないことも一方的に流れてくるメディアも必要なんだな。おかげで地元でもできそうな良い取り組みを発見できたよ。

地域性や地域課題は、場所によって様々なので地元でも取り入れられないかと思って調べてみた。


防犯パトロール犬ってなんだ?

防犯パトロール犬は、愛犬の散歩をしながら、地域の安全のための見守り活動を行うというもので、和歌山県に住む吉増さんが発案した活動とのことです。

散歩の時、犬には目立つそろいのバンダナをつける。(パトロール犬=バンダナ巻いてる。)
飼い主は、散歩をしながら、子どもたちに気を配ったり、声をかけたりするほか、不審なことに気づいたら、学校や警察に連絡を入れるという防犯活動を行っている。


なぜこのような活動が始まったか?

吉増さんが、山犬の子を保護したことが始まりだそう。「もか吉」(通称もか)
もかは、もともとは人嫌いだったが、愛情としつけによってセラピー犬へ成長する。

紀の川市で小学5年生の男の子が殺害された事件。吉増さんの子どもたちが通う福島小学校の校区でも、不審者情報が出回ることもあった。一方、登校時の子どもたちの交通安全など見守ってきた地域のボランティアは高齢化し、数も減っていく。吉増さんも、もかを連れて朝の通学路に立つようになった。この経験から、「犬を飼っている人は、必ず散歩に行く。それを地域の見守り活動に活用できないか」と考えるようになり、パトロール犬構想が生まれた。

YAHOO!ニュースより

愛犬の散歩が日課だったなか凄惨な事件が起こったことで、このパトロール犬構想が生まれたとのことだ。


小さなActionから大きな広がりへ。

アイデアに共感した自治会長を巻き込み、地元警察もこの活動を支援。パトロール犬も最初は7頭だったのが、80頭まで増えた。
パトロール犬を実施している地域では、子どもが知らない人に声をかけられるなどの不審者情報は、今のところ一件もないらしいね。素晴らしい。

この活動の凄いところは、取り組みが評価されて地域や警察が連携する事業になったこと、それに自治体も加わり、全市でできるように市役所も後押ししてくれることになったこと。
なかなか公的機関を動かすことは難しいからね。
とても評価されていたんだろうなと思う。

防犯という地域課題を解決するために、「犬の散歩×防犯」犬好きなら参加しやすい取り組みへと落とし込んだからこそ広がっていったんだろうと思う。

地域課題の改善は、住民のみんなが取り組みやすい形で、生活の日常の片隅にグットアイデアがあるのかもしれない。

「自分だってできるかもしれない。」と思わせてくれる良い事例なんじゃないかな。

しかも、この活動は市内全域だけには収まらず、他県にまで広がっているみたいだ。

ちなみにお隣の千葉県にも広がっている。
千葉県の「わんわんパトロール運動」(チイコミ)

もしかしてと茨城県で検索したらなかったので、まだやっているところはないんだろう。


茨城県こそこの取り組みを行うべきだ

茨城県はここ最近まで、犬の殺処分頭数が10年以上ワースト3位内だった。

そのため「県犬猫殺処分ゼロを目指すプロジェクト」として大幅予算増を計上し、啓発活動や対策を強化したことで、ワースト7位にまで減少した。
犬殺処分ワースト7位 茨城県、17年度(茨城新聞)

取り組み自体は評価できるだろうし減っているのは良いことだが、まだまだ改善しなくてはならないなと思っている。

見守り活動を行なってくれるボランティアさんの高齢化は目立って見えてきている。
稲敷でもそうだが、他市でも同じ状況じゃないだろうか?

そして茨城県は犬の殺処分数が多い。

活動を始めた吉増さんのように、保護犬を引き取って、地域の見守り活動(パトロール犬)をする人が増えれば、地域の防犯と犬の殺処分という県の課題はもっと改善していくかもしれない。

犬の殺処分の減少と地域の防犯。
この取り組みは、自分とこでもやっていきたいな〜と思う。

誰か一緒にやらないかい?

みんなの学校プロジェクトで「地域福祉」をアップデートする。

「礎」の2018年、変化を始めた1年に。


2018年はどんな年でしたか?

何にも始めてないと思っていたけど、振り返ってみるといろいろあった年だったな。

「おんらが村」の村民たちが地域の困り事を解決する便利屋サービス「猫の手商会」、稲敷市の地域資源・人的資源を見える化し、適切に届ける基盤をつくる「生活支援コーディネーター」、本格化する学習支援事業てらこむやまちキッチン「あえる」などなど…

これまで精神保健福祉に特化していたSMSCが大きく「地域」や「まちづくり」に舵を切った1年だったと思います。


法人としての定款で謳う目的も、今年は変わりましたよね。

そう。

今年から掲げている目的は「すべての人が安心して暮らせる地域社会の実現に寄与すること」。

そのために、「地域の子どもからお年寄りまで、それぞれの抱える課題に関連した福祉サービスと、それらを含めた地域社会のすべての人が交流する場(空間)を提供することで、すべての人が支えあい地域の課題解決に参画していけるようになることを目指す」と謳っています。

大きな違いは、地域に暮らす精神障害者や心の問題に悩む方々を対象としていたことから、地域の子どもからお年寄りまでと対象範囲を拡大したことです。

より地域に密着し、「みんなの福祉」を考え、実践する組織になりつつあります。


取り組みが多様化したのはなぜですか?

そもそも「日本にトリエステを作る!」と始めたイタリアの精神保健福祉の取り組みですが、地域に密着してサービスを展開すればするほど、地域を取り巻く社会問題の深刻さに頭を悩ませるようになったんだよね。

これは、精神保健福祉だけやっていてもダメだなと。

精神障害と非常に密にリンクしている「貧困」という問題も顕著に見えてきたし、人生のライフステージそれぞれにおける適切な支援の必要性…

「もっと早い段階で彼らと接することができていたら?」
「彼らが今後受けることになる介護のより良い在り方は?」

などなど、地域に密着すればするほど、考えることは増える一方です。


「地域福祉」をアップデートせよ!

また、いち市民としてこの「地域」そのものへのアプローチも可能であると考えています。

先に話した地域福祉や社会問題に関することを、自分事として受け止め、行動に移している人は決して多くありません。
福祉人として地域の社会保障を担いながら、地域人として同じ土地に暮らし働く人たちと、地域の課題を一緒になって考える…

自分が考える地域コミュニティは、子どもからお年寄りまで、障害や貧困もジェンダーもない、あらゆる人が住んでいるこの地域社会を、みんなの力で支え合い、より住みやすい場所に作っていくことだと、強く思っています。


「地域」と「福祉」それぞれに対してアプローチしていくのですね。

そうです。

複雑に絡まりあった地域課題を解決していく取り組みは「まちづくり」に近づいていくんだろうと思っています。


具体的にはどのような取り組みを?

廃校となった稲敷市内の小学校を活用して、児童、障害者、高齢者、生活困窮者などの総合的な福祉サービスと、地域住民が利用できる交流スペースを生み出します。

「みんなの学校プロジェクト」と名付けたこの取り組みを通じて、地域に内在する偏見や差別の解消、社会問題や福祉への課題に対する理解を深めることで、誰にとっても安心して過ごせる地域づくりを進めていきたいと考えています。

詳細は、また事業が進み次第お伝えしていきますね。


ワクワクしますね!何かが変わるような期待を寄せてしまいます。

そう!

その感覚が一番大事だなぁと思っています。

「『みんなの学校』から稲敷が変わるかも…」と思わせられたら、それは私たちの思惑通りです。(笑)


その他、大きな変化はありますか?

「みんなの学校プロジェクト」の運営開始に伴って、社会福祉法人を新設します。

幅広い福祉サービスを展開する事業主体として、また社会問題を地域のみなさんと考えていく中核団体として組織していけたらと考えています。


新たな法人が立ち上がるのですね!これまでとの違いはありますか?

これまでは「走りながら考える」をモットーに、スピード感とその時々のニーズを汲み取りながら事業を拡大させてきました。

これからは、より公共性の高い組織体として、堅実な運営を心がけたいと思っています。

とはいえ、これまでの速度を落とすつもりも全くありません。

地域密着で培ってきた信頼性を元に、これからも私たちの考える「福祉」を提示しながら、地域社会のアップデートを図っていきます。


ありがとうございます。最後にひと言いただけたらと思います。

元号の年に新法人設立と廃校プロジェクトを行う、その決意を断固たるものとする2018年とすることができました。

今年はその決意をしっかりできるように活動していきたいと思います。

まだまだ勉強不足でご迷惑をおかけすることもあるかと思いますが、みなさまこれからもご指導ご鞭撻の程よろしくお願いします!

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貧困の連鎖は無料塾で解決できるか。

ちょっと前に、Peing-質問箱-にて質問をいただいたので、今回はブログの方でもご紹介します。

てらこむって大体何人くらいの子供が加入?会員?
しているんですか?

根本敏宏@SMSCの質問箱

【回答】
てらこむに登録している子どもの人数は17名です。
週1回のサービスですが、平均して6.76人の子どもが参加しています。
ちなみにサポーターは、有償・無償スタッフ合わせて5〜6人で対応しています。

Peing-質問箱-は、匿名で質問をする&質問を受け取れるサービス。質問箱は5秒で作成完了。URLをTwitterやInstagramに投稿して、いろんな人の質問に回答しよう!

Peing(ペイング) -質問箱- 匿名で質問を受け取ろう

上記のサービスは、匿名で質問ができるっていうのところが質問者へのハードルが低くていいかなと思います。

ちょっと前に話題になってたので、とりあえず自分も始めてみたという流れです。
私の質問箱はこちらです。 → https://peing.net/ja/toshi_ne
ちなみに質問箱をメインでやっているtwitterはこちら。 → @toshi_ne

今回質問箱を投稿したのは、質問箱の紹介ではなく、子どもの学習支援てらこむについて書こうと考えてた時に、ちょうど質問が送られてきたっていう感じなのだ。

なんという絶妙なタイミングなのだ。
Peingよ、そして質問者さんもありがとう!

過去のてらこむ記事①

過去のてらこむ記事②

事業を初めて1年半も経ったので、学習支援を継続して行ってきたことでの変化と課題とかを書いていこうと思う。


子どもの学習支援事業って?

「子どもの貧困対策」のための学習支援事業です。

うちでは個々の学習意欲や能力に合わせて、授業の復習や宿題、受験対策等の学習支援、コミュニケーションなどの生活技能訓練、スポーツや遊びを通じたレクリエーションなどの支援を行っています。
特に子どもたちの居場所としての機能が強いです。学校以外のコミュニティとしてのね。

ちなみに茨城県内では17団体が行っている。
SMSCはその中の一つで、稲敷市の委託を受けて行っています。
厚労省の資料 → こちら。


これまでの活動実績として

H29.4〜3月までの平均児童数 3.97人(登録児童14名)
H30.4〜7月までの平均児童数 6.76人(登録児童16名)
*昨年に比べ、安定して通える子が増えている。

(市の対象児童者数)
平成29年度 18世帯 29名
特に支援が必要とみられる児童数

(不登校者の推移)
平成29年度
14名の登録児童のうち7名が不登校。そのうち4名が登校できるようになる。
平成30年度
1名は登校できるようになり、1名は教育委員会の運営する適応指導教室に通えるようになった。


子どもの貧困から見える様々な社会問題

子どもの貧困は、経済的理由で進学を諦めなくてはいけない面や塾に行けないことによる学力の低下など、「貧困の連鎖」としてクローズアップされてきたことで増えてきた。

【茨城新聞】学習支援 無料塾「もっと必要」

茨城新聞  *この記事は現在リンク切れです。

ちょっと古い記事だけど。
貧困の連鎖を無くしていくためには無料の学習塾で学力アップが必要だって。

これまで活動してきて、勉強もそうだけど「それだけじゃないよ」っていうことがかなり見えてきたと思う。

子どもが高校に受かりました。
でもお金がなくて継続して行かせることができません。
だからアルバイトをさせます。

(当事者の母の声)

そもそも受けたところが公立じゃなく私立だったからね。
そうなるだろうと思ってた。


この問題はどこか?

生活保護では、私立での学費面やその他費用までカバーできない。
だからお金が足らなくなるのは分かっていて、それを何度も親に説明してきた。
でも想いは伝わらず、私立に入って結果いけなくなるという最悪の結果。

無料塾で勉強しても、金銭管理という別の課題で高校という次のステップへ行けないんだよね。

こういう問題は数知れずで、学力だけじゃなく、お金の使い方や様々な生活スキルも学べていない。勉強以外の部分での教育もほとんどされていないケースが多いんだよね。

こういうことってこの親だけが悪いわけではなく、その親も貧困の連鎖を受け継ぎ、また次代に受け継ごうとしている状態が今ってことだから、親を責めても仕方ないことなんだ。
この問題も貧困の連鎖。


子どもの貧困にもレイヤーがある

子どもの貧困にもかなりのレイヤーがある。

子どもを塾に行かせたいけど、お金がなくて行かせられないんだよね。
という問題は多いと思うが、貧困層からするとかなり上のレイヤーに入る。
これは無料塾で解決できる場合は多いと思う。

問題その下のレイヤー。
親のネグレクト、虐待。無職。お金の使い方。お酒や薬物などなど。
いじめや引きこもり。軽度の障害だってこともある。

この部分は勉強以前の問題だし、各レイヤーに合わせた対応や支援が必要になる。

だから塾とか学習などのサポートだけでは足りなくて、本人と家族、そこに関わる人々の支援と環境調整などのソーシャルワークが絶対的に必要なんだよね。


てらこむの体制と今後の活動

てらこむのサポートスタッフは現在5〜6名と少ない。
ただ、中心は社会福祉士と精神保健福祉士が行なっている。
そのため学習より居場所機能やソーシャルワークが中心だ。
もちろん勉強の支援も必要なので、その辺は先生のOBやeラーニングを利用している。

1年活動してきた実績から、役所の生活福祉課を中心に障害福祉課、子ども家庭科、社会福祉協議会、教育委員会、そして学校と連携できるような体制になってきている。

この部分をさらに強化して、支援に合わせた他職種連携のチームとなって、子ども本人を中心とした関係者を含めて支援できるようにしていきたいと思う。

子どもの支援には、学習以外のソーシャルワーク支援も必要だからね。

以上、まだまだ書きたいことあるけど、長くなったので終了しますね。

子どもの学習支援事業てらこむについては → こちら

新法人を設立しますという決意表明

自分は面倒くさがりで、これからもなんだかんだ先延ばしにしてしまうこともあるので、あえての決意表明です。

言ってしまったらやるしかない。
「背水の陣」そういう思いです。


新たに立ち上げる法人は社会福祉法人

社会福祉法において社会福祉法人とは、「社会福祉事業を行うことを目的として、この法律の定めるところにより設立された法人」と定義されています。ここでいう「社会福祉事業」とは、社会福祉法第2条に定められている第一種社会福祉事業及び第二種社会福祉事業をいいます。また社会福祉法人は、社会福祉事業の他公益事業及び収益事業を行うことができます。

社会福祉法人について(厚生労働省)

実は社会福祉法人を設立しようとしたのは、NPO法人を立ち上げる時にも考えていたことだ。

将来的に様々な福祉ニーズに対応したコミュニティを作ろうと考えていたので、公共性も含めて社会福祉法人化した方がいいだろうと、ぼんやり未来予想図を思い描きながらNPO法人を設立した。

現在は障害者支援事業と生活困窮者支援事業を行なっているけど、これ自体はNPO法人でも運営することはできる。なので法人格を変える必要はない。


では、なぜ今になって設立するのか?

それは、これから行う事業が総合的な福祉サービス事業であるということ。

高齢者、障害児を含めた児童、障害者、生活困窮者等の制度を超えた福祉サービス事業を複合的に行っていくので、とても公共性が高い。

さらにより公共性の高い事業を行うこともできる。

それに公共施設を利用する可能性があるというのもある。

もちろん自分にとっても莫大なお金(設備等事業開始資金)がかかるというもの大きい。

そう、いろんな事情が重なり合って作ることを決めたんだ。

しかも来年には新元号になるというから、この上なくタイミングもいい。

そういうことだ。

自分の行動のきっかけは、もちろん自分の意思もあるけど、大きな一歩を踏み出すための外的要因も大きいように思う。

一歩を踏み出すのは意外に難しい。

だからこそ、きっかけになる外からの影響、タイミングは大事だと思っている。

結局は大いなる何かに動かされているんだろうなとも思う。

ちなみに社会福祉法人で行う事業について詳しく書いていきたいんだけど、まだまだいろいろなことが本決まりではない。
そのため、もう少し話が進んで、伝えられるようになったら書こうと思う。


思い立ったが吉日

新元号が変わるタイミングで法人を立ち上げると言ったけど、まだまだ理事や評議員その他諸々についてや、設立準備会など、あらゆることが何も決まっていない…。

決まっているのは来年の5月から開始するというスタートのみ。
こういうところが自分らしいとも思う。

これから急ピッチでいろいろ進めていきます。

果たして果本当にできるのだろうか?

自分も関わりたい。
手伝いたいと思ってくれる方は、ご連絡ください。
ご連絡はお問合せからでOKです。

ぜひ、お願いします!

障害者からみんなの福祉へ

先月、特定非営利活動法人SMSCの総会と理事会を行ないました。

特定非営利活動法人は、毎事業年度ごとに県または内閣に報告の義務があるのでそのためです。事業報告と決算報告、役員決めに定款などのあらゆることをここで決めて、次年度の活動へ反映させる。

今期は大きな計画をしていることもあり、法人としてはとても重要なミッションの変更を検討。定款の目的及び事業の内容を変更をしたのだ。

◯これまでの定款の内容

目的及び事業
(目的)
第3条 この法人は、地域に暮らす精神障害のある方々やそれ以外の心の問題に悩む方々に対して、個々の問題を克服、または改善し、地域社会でその人らしい生活が出来るように支援する事業を行い、障害や心の悩みがあっても安心して生活できる地域社会の実現に寄与することを目的とする。

◯新たに認証申請している定款の内容

(目的)
第3条 この法人は、すべての人が安心して暮らせる地域社会の実現に寄与することを目的とする。上記の目的のもと、地域の子どもからお年寄りまでそれぞれの抱える課題に関連した福祉サービスと、それらを含めた地域社会のすべての人が交流する場(空間)を提供することで、すべての人が支えあい地域の課題解決に参画していけるようになることを目指す。

大きな違いは、地域に暮らす精神障害者や心の問題に悩む方々を対象としていたことから、地域の子どもからお年寄りまでと対象範囲を拡大したこと。


そもそもなぜ変えたのか?

変更した理由は、大きく分けて3つある。

・障害者福祉サービスが増えてきた。
・地域にある課題は様々であり複合的に絡み合っている。
・そもそも地域社会は、あらゆる人が過ごすコミュニティだ。


障害者福祉サービス事業所が増えてきた

これは何となく地域を見ていたら気づく人もいるのではないかと思う。

高齢者介護事業に続き、障害者支援事業も営利化されてきた。
そのおかげで急速に増えてきている。良い事業、良くない事業を含めてね。

厚生労働省の資料より抜粋

事業所数が増えたことで、利用される障害のある方も同じように増えている。

で何が言いたいかというと、支援が必要な人に支援が届きやすくなっているということもあるが、障害者への偏見が一昔前より格段に良くなってきていると感じることだ。

地域住民反対で立ち上げできないケースもまだまだあるので、全然ないかというとそうでもないが、ハードルが下がってきているのは数を見れば明らかなのだ。
*ただし営利のみの事業も増えているのでご注意を!


地域にある課題は様々であり複合的に絡み合っている

これは地域に根ざして特に障害者の福祉活動をしてきて感じるのだけど、障害者の抱える課題も複合的であるということ。
高齢化、詐欺や貧困を含めたお金の問題、生きづらさからくる自殺問題などなど。
上げていけばきりがない。

そして、貧困問題を少し改善しようと子どもの学習支援を始めたら、お金がらみの労働や食事や性的な問題。そこに集まるコミュニティの問題。どんどん出てくるんだよね。
一つやることを増やすと、やらなければいけないことが倍以上になる…。

自分自身も市内での協議会等の役職や生活支援コーディネーターを始めたことで、より地域にある課題というものが見えてきたという感じもある。


そもそも地域社会は、あらゆる人が過ごすコミュニティだ

それはあたりまえだろ!って思う人もいるかもしれない。

でも、今作られている、そしてコミュニティと呼ばれるものは、お互いの興味や関心、同じ階級や状態など、自分に近いコミュニティで構成しているものがほとんどだと思う。
それが悪いという話ではなく、だからこそコミュニティ外との繋がりが弱く、気づきや理解が得られないことも多いのではないだろうか。

コミュニティー内の言語や行動、意識や考え方など、内部の結束が強まるほどに外部からは入りにくくなる。でも中の人は気持ちが良くて気づきにくいからそれがわからない。

知らずに排他的な状況になりやすいと思うんだよね。

これは専門性も同じ。
福祉でもそうだが、専門性が高まるほど中での言語や行動、共通理解が得られやすいこともあるが、一歩外へ出ると何のこっちゃあ分からない。
専門用語も難しいし、制度も複雑になってきているからね。
そうやって内部で固まって活動するから、外部との関係性はより希薄になってきている。
専門性が高まりしっかり棲み分けされてきたことからくる分断。

最近、特にこういうコミュニティーの分断があらゆるところで広がってきているように感じる。
そもそも、みんなコミュニティーの意味と言語が違うのかもしれないのかもだけど…。

自分が考えるコミュニティーは、子どもからお年寄りまで、障害や貧困もジェンダーもない、あらゆる人が住んでいるこの地域社会を、みんなの力で支え合い、より住みやすい場所に作っていくことなんだ。

(結局はこれだけが言いたかった。)

自分の福祉感についての原点回帰なんだろうけど、無数にあるコミュニティーのHabuになるplatform・事業を作っていこうと考えての変更でした。

そのメインとなる取り組みについては、もう少し進んだら発表します。

廃校で起こす新たなAction

ちょうど3年前の今頃。
市と廃校プロジェクトの相談を始めた。

それは、福祉サービスと地域交流を進めるおんらが村構想というもの。

過去記事

気がつけばあれから3年。
この時に話していた廃校は、教育委員会が行う適応指導教室と職員研修施設になっている。

学校の利用については教育関係が優先だからね。しょうがない。
でもその後も想いは変わらず、廃校プロジェクトへの夢を追いかけてきたわけだ。

で、1年前に別の小学校が廃校になり、その活用について最近まで話し合いを進めてきた。
行政の言い分、ウチの言い分、なかなか折り合いはつかなかったけど今回は大きく進んだ。

廃校の利活用のプロポーザルでプレゼンさせていただくことができた。
これまでは話し合いだけだったけど大きく進んできた証拠だ。

そして市でのプレゼンを行った。
当日は上層部の方々が30名くらい。
いや〜緊張しました。とてつもなく。
これほど上手くいかなかったプレゼンはないだろうな。

ビデオを見るのが怖いくらいだ。
(練習も兼ねて毎回ビデオを取っている。)

その時に話したプレゼンの内容について。
事業内容の部分のみを一部掲載します。

廃校プロジェクトの内容は、児童、障害者、高齢者、生活困窮者などの総合的な福祉サービスと、地域住民が利用できる交流事業を廃校で行うこと。
総合的な福祉サービスでは、「子どもからお年寄りまで、安心して過ごせる地域社会を実現する」というビジョンのもと、各属性や課題にあわせた福祉サービスを展開します。
交流事業では、体育館、図書室、調理室、音楽室等の地域開放スペースと、カフェ、マルシェ、コミュニティースペース、教室の貸し出し等の交流事業を行います。

こうやって書いても分かりずらいかと思いますが、地域の方々が主体的に関わっていける学校として運営できるようにしていきたいと思っています。

行政の方からも質問があったけど、「なぜ学校でやるのか?」

土地買って、建物建てて運営する事はできる。(金はないけど。)

でも地域交流をつくり出しにくい。
閉鎖的になってしまう可能性がある。

でも学校はどうだろうか?

みんなが通って思い出のつまった学校という場所、そして地域の方々が利用しやすい設備が整っているという最高の条件。

行きたくなるでしょ!普通!!

そういうことです。

詳細は、また追って連絡します。

七転び八起き

七回転んでも八回起き上がればいい。

七転び八起き
7回転ぼうとも、それを超えて8回起き上がる気概で再起する、即ち、何度失敗しても立ち直るということ。

七転び八起き – ウィクショナリー日本語版 – Wiktionary

七転八倒
「七度転び八度倒れる」の意味。変乱の激しいさま。

七転八倒 – ウィクショナリー日本語版 – Wiktionary

似たような言葉だけど意味が大きく違う。

反対語ではないんだろうけど自分は前者でありたい

まあそれだけな話です。
…。
………。

そうじゃなくて。

これまで言い出してから4年も経っているプロジェクトが少しづつ動いてきましたという話です。

これまで市役所のいろんな部署でいろんな人との相談にたらい回し(お話を聞いていただき)にされ、散々相談したあげく、結局は使うことができなかったのが3年前…。

まあそんなことはビジネスならあたりまえのことだけど。

でも当時はかなり落ち込んだ。 
「もう市内でなんかやるもんかっ!」って、自暴自棄になってた。

まあ、そうは思っていてもやりたい気持ちは治まらず。
地道に市役所の方たちと密に話し合って、使わせてもらえるように進めてきたわけだ。

小学校の廃校利用にはいくつかの条件がある。
これは自治体によって条件が変わるかもしれないけど。

まず教育関係で使うところがあるかということ。
次に医療・福祉関係で使うところがあるかということ。
これは、より公共性の高い事業が優先だということになる。
それでもなければ、あらゆる民間を含めたプロポーザル(公募)となる。

で、うちは福祉分野ってところで話し合っているわけだ。

まだ協議は続いているけどね。
保健福祉部や総務部、政策調整部や公共施設再編室などの部長クラスの人たちや、教育関係課の方々。様々な部署の方たちが集まってくれて協議をしている。

耐震が足らないから解体する。
解体しないなら耐震診断して直して(耐震基準としては最高の教育水準まで)もらわないと使えない。
新庁舎と旧校舎があって、少しでも残して使いたいから、一部解体等を提案してもだめだったり。などなど、まとまらない事案をあげればキリがない。

初めは、いろいろ試されていたんだと思う。
こいつは本気でやる気あるのかって。
最近、そんな風に感じている。

行政の方々は責任を負わされるからね。慎重にならざるを得ないんだと思う。
それに立場が違えば、話が進まないのもあたりまえ。

協議を重ねるたびにいろいろ課題が出てくる。
でも、そのたびに自分が折れないもんだから、「どうしてもやっていきたいんですね。では、進めましょう。」と、こちら意思の硬さを理解してくれた。
折れてくれたのかもしれないけどね。

解体だ、耐震工事だ、補助金だ、助成金だ、契約だ、と課題はまだまだ多くて、最後まで進めていけるかも不透明だけどね。諦めずにやっていきたいと思っている。

「七転び八起き」

失敗も課題も多いけど、そのたびに奮起してやり抜く。

諦めたら試合終了だからね。

そう、そういうことだ。

講演会で話したてらこむ事例報告

これは前回の5周年記念講演会で話した事例報告の内容です。


事例報告内容について

①なぜ学習支援事業を始めたのか?
②貧困の現状について
③てらこむの目的と内容について
④事例について
⑤効果と課題について
⑥今後の展開について


①なぜ学習支援事業を始めたのか?

SMSCは、これまで障害福祉サービス事業を通じて様々な精神障害のある方々の支援を行ってきた。
その中で強く感じたこととして、彼らの背景には様々な社会問題があるということ。
それぞれがひきこもりやいじめ、虐待や暴力、雇用やハラスメント、高齢化や自殺など様々な問題を抱えていた。
それらの様々な問題を抱えながらも、さらにその奥には多くの方が共通して持っている問題として貧困があった。
彼らとの関りを通して、貧困が故に他の社会問題も付随して起きているというケースが多いと感じた。

現場での彼らとの関りを通して感じた貧困という問題。

貧困問題を少しでも解決できればその他の様々な社会問題も改善していけるのではないか?
精神障害者が減らせるのではないか?
社会復帰をできる人が増えるのではないか?

という問題意識が生まれてきたことがてらこむを始めたきっかけだ。


②貧困の現状について

実際、貧困問題ってういう状況なのか?

子どもの貧困に関する日本財団の調査研究について
https://www.nippon-foundation.or.jp/what/projects/ending_child_poverty

日本財団の子どもの貧困対策より

日本の子どもの貧困率は今、OECD加盟国の中で最悪の水準にあります。
子どもの貧困率は1980年代から一貫して上昇傾向にあり、今日では実に6人に1人の子どもが貧困状態にあるとされている。

厚生労働省の国民生活基礎調査を基に作成した子どもの相対的貧困率の推移グラフ。1985年に10.9%であった子どもの貧困率は、2012年には16.3%と、過去最高に達しました。

子どもの貧困率とは、相対的貧困の状態にある18歳未満の子どもの割合を指す。国民を可処分所得の順に並べ、その真ん中の人の半分以下しか所得がない状態を相対的貧困と呼び、親子2人世帯の場合は月額およそ14万円以下(公的給付含む)の所得しかないことになる。
こうした世帯で育つ子どもは、医療や食事、学習、進学などの面で極めて不利な状況に置かれ、将来も貧困から抜け出せない傾向があることが明らかになりつつある。

こどもの貧困に関する日本財団の調査研究
~日本財団「子どもの貧困の社会的損失推計」レポート~

日本財団は、子どもの貧困の放置による経済的影響に関する日本初の推計を行いました。
この調査では、子ども時代の経済格差が教育格差を生み、将来の所得格差につながるという想定のもと、現状を放置した場合と、子どもの教育格差を改善する対策を行った場合の2つのシナリオを比較したものです。
わが国では、最終学歴や正規・非正規といった就業形態による所得の格差が存在するため、教育格差が生涯所得に大きく影響します。

子どもの貧困がもたらす社会的損失(15歳(2013年時点)の1学年のみ)

改善シナリオでは、現状を放置した場合に比べ、大卒者の増加や就業形態の改善によって生涯所得が増加するほか、所得増に伴い個人による税・社会保障費用の支払いが増えることで、国の財政負担がその分軽減されることになります。
この差分を社会的損失として算出すると、子どもの貧困を放置した場合、わずか1学年あたりでも経済損失は約2.9兆円に達し、政府の財政負担は1.1兆円増加するという推計結果が得られました。
この結果から、子どもの貧困が、日本経済や国民一人ひとりに甚大な影響を及ぼす問題であることが明らかになるとともに、対策を講じた場合には極めて大きなリターンを期待できることが示唆されました。


③てらこむの目的と内容について

【目的】
(1)
個々の学習意欲や能力に合わせて、宿題や受験対策等の個別指導の学習支援を行うことで、貧困の状態にある教育格差を改善する。
(2)
居場所作りやコミュニケーション、日常生活技術訓練を行うことで、貧困が故に獲得できなかった日常生活技術のスキルや社会生活技能のスキルを改善する。
(3)
相談支援を中心とした生活環境の改善などの支援(社会福祉援助技術)を行うことで、貧困状態にある生活基盤の改善する。

【内容】生活困窮者世帯の子どもの学習支援事業を行うこと。
(日時) 毎週土曜日 13:00~17:00
(場所) 市内の公共施設
(対象者)稲敷市内の生活保護世帯または準用保護世帯の子ども
(学習支援)
学習ボランティアスタッフを中心に、個々の授業の復習や宿題などの指導を中心に子どもたちの勉強をサポートします。
(レクリエーション)
レクリエーションを通して人との交流やコミュニケーション、挨拶やマナーなどの体験を通した学びを支援します。
(アウトリーチ)
家庭訪問を行い、本人の学習支援活動への参加や継続のための支援、またご家族の悩みや生活技能・環境調整等のソーシャルワークを行います。
(食事提供)
フードバンクと連携して、軽食やおやつなどの食事提供支援を行います。

【利用までの流れ】
・稲敷市の生活福祉課に相談する。
 もしくは特定非営利活動法人SMSC事務局に相談する。
・市の担当者が訪問相談。
・市で調査して対象者かどうかの判定を行う。
・市へ利用申し込みを行う。
・SMSCのスタッフの訪問相談と利用申し込みを行う。
・利用開始

【学習支援実施状況】
(運営状況】責任者1名 7月より支援員1名 ボランティア 12名登録
(4月)子ども参加人数 平均5,6人 ボランティアスタッフ 平均6,3人
(5月)子ども参加人数 平均6,2人 ボランティアスタッフ 平均6,2人
(6月)子ども参加人数 平均4人 ボランティアスタッフ 平均5,5人


④事例について

*ちなみにこの事例は少しづつフィクションです。個人情報もあるので。
 似たようなケースがあるということです。

【Aくんの事例】
A君の親は未婚の母。本人の父親は認知はしているが、親子関係はなく居場所も分からない。また母親は現在、父親とは別の男性と他県にて暮らしている。そのため本人は、母親の母親(本人の祖母)の扶養として一緒に生活している。扶養している祖母は、生活保護世帯で他にも子どもがいる。
生活保護ワーカーの紹介でAくんと会う。
小学校低学年でとても内気で人見知り。保育園あたりから登校拒否しており、現在も登校拒否中。日中は祖母が仕事しているので、本人は家で一人で生活している。
母親の養育能力がなかったのであまり入浴していない。トイレトレーニングもしてないため小学低学年になってもおむつで生活していた。
何度か自宅訪問して、てらこむの利用となる。
本人は内気であったが、母親の兄弟(本人から見るとおじ中学生)と通学し、レクリエーションを通して他の利用者と仲良くなる。オムツも取れるようになる。
その後もてらこむに参加。現在は、給食時間には学校に行って給食を食べ、図書館などを利用するという生活までできるようになった。

【Bくんの事例】
Bくんは母子家庭で、3人兄弟の長男。東京に住んでいたが、父親がDVのため離婚し、こちらで生活を始める。生活保護世帯であり母親が虐待ケースとして市も注意して支援している状態。
生活保護ワーカーの紹介でBくんと会う。この家庭からは数人の子どもがてらこむに通っている。
Bくんは中学校高学年。不登校でひきこもり状態であったが、定期的に通うことで、修学旅行前から学校に通うことができるようになった。
その後も学校には通学しており、現在は高校受験に向けて、てらこむにて週1回3時間くらい勉強をしている。
目標が見えたことで、勉強に対する姿勢、やる気が上がり毎回集中して勉強している。
虐待ケースについては、現在も注意して経過観察中である。

*ここで勘違いしないでほしい。
これを見て一方的に親が悪いと思ってしまうかも知れないが、その親自身も貧困の連鎖の渦中にいる被害者であるということ。そのため、どこで止めるかというのが重要だ。貧困問題に目が行き始めている今だからこそ、連鎖を断ち切っていくチャンスでもある。


⑤効果と課題について

【効果】
・セーフティーネットの役割がある。
・民生委員や児童委員との連携ができるようになってきた。
・不登校者、不登校気味の利用者さんが多かったが学校に通えるようになってきている。
・学習に対する意欲が上がってきている。
・訪問相談を行うことで家庭状況の把握や通学率の向上、継続した支援ができるようになった。
・行政サイドだけでなく、民間のてらこむのスタッフが関わることで、より深い情報が得られるようになり、その内容に合わせて連携した対応が取れるようになった。
・生活困窮者支援調整会議が始まった。
生活福祉課、子ども家庭科、社会福祉協議会の家計相談の職員、てらこむスタッフ
・ご飯が食べられる。
・友達が増える。
・先生以外の大人に相談ができる。

【課題】
・ボランティアが集まらない。
・ボランティアスタッフの得意分野、指導レベルの差がある。
・土曜日の運営なので、学校へ行けて遊びに行けるようになり通学率が下がってきた。
・平日にやる必要もある。
・交通機関がなく、通えない。
・やる気のある子、やる気のない子の2極化が進んでいる。そのためやる気のある子に対してのより専門性の高い学習支援と、やる気のない子に対しての学習に意識を向けられる支援の個別対応の支援がより必要になる。


⑥今後の展開について

【今後の検討・展開】
・子どもたちの勉強に対する意欲が違うので、勉強集中型クラスと、レクリエーション特化型クラスに分けて運営していく。
・ボランティアスタッフの指導力に差があるのでICT教育を導入する。
・市内は広いので、市内の数カ所で平日毎週1回で開催していく。
・ご飯があまり食べれない子もいるので、子ども食堂も開催していく。

てらこむの生徒さんが、隠れてこそこそと作っていた。

「これをみんなに配れ。」と。
名刺だね、多分。この子にはそんな風に見えているんだな。

恥ずかしいけど配ったよ。たくさん作ってくれてありがと。

以上。


てらこむギャラリー

5周年記念イベントを終えて

無事に5周年記念イベントを終えました。
バタバタして、今までお礼できずにすいません。

来ていただいた皆様、サポートしてくれた皆様、そして作ってくれたスタッフ、本当にありがとうございました。

皆さまのおかげで無事に終えることができました。
ありがとうございます。

法人設立日は、2012年4月。障害福祉サービス事業の指定日が2012年の7月。
なので事業開始して、ちょうど5年を迎えてイベントができたのは良かった。
法人としても自分としても、スタッフにとっても大きな区切りになりました。

「そういえば、そろそろ5周年か~。なんかイベントしたいね!」

という自分のワガママから始まった企画。

そもそも前からやりたいとは考えてはいたけど、ノリで考えて動いてしまうから、実際にやってしまったよ。自分でも驚きだ。
スタッフにとってはそれ以上と思うけどね。

多動なので、いつもこんな感じで始めてしまいます。

準備期間が3カ月くらい。
イベントは前に1回やっただけだし、そもそもイベント慣れしていない。
そんな中、スタッフは支援という通常業務に追われながらも、必死に準備を頑張ってくれました。
いつも多動な自分のわがままにつき合わせちゃってすまんね。
それでも付いてきてくれて、ここまで仕上げてくれてありがとう。

今回のイベント。
特に講演会はもっと人を呼びたかった。でも思っているほどではなかった。
人を呼ぶのは難しいね。福祉の人たちも研修慣れしているから。
もっと手の込んだ仕掛けが必要なんだろうな。
それに、必要なニーズにどれだけ届けられたろうか?
このマッチングも上手くいっていなかったように思う。

それ以外にも準備期間が短かったことや、スタッフの力量等もあるとは思うけど、大部分は自分の責任だろう。

まだまだ影響力がないってこと。ここは大きく改善していかないといけない。
もっと頑張んないとな。

スタッフのためにも、もうちょっと結果出したかったなと反省してます。

でも、今回のイベントで良かったのはスタッフの成長。
自分はほとんど関わっていなかったからね。
登壇者と演者の方々との連絡くらいだ。
忙しい中、ここまで仕上げてくれたことが嬉しくてしょうがない。

任せられた方は、自分で考えて行動して、失敗してまた次の行動を考える。

「自分で考えて行動する」という最もシンプルなことが人を大きく成長させる。

しっかりシンプルに行動してくれたね。
本当に忙しい中、頑張ってくれた。
みんな本当にありがとう。
これからもよろしくです。(多動は変われませんが…。)

そして最後ですが、忙しいのに駆けつけて頂いた藤田孝典様、武楽座の皆様、そしてGOMESS様にも感謝しています。

ありがとうございました。

これからもSMSC一同よろしくです!


講演・イベント写真ギャラリー

茨城新聞に載せて頂きました。
NPO法人ほっとプラス代表理事の藤田さんと。
5周年記念パーティーにて。

5周年記念を迎えて

今年の4月で無事に5周年を迎えました。
これもひとえに皆様のサポートのおかげだと思っております。

ここ2年で運営の方がだいぶ楽になりました。
自分の出張が多くても現場は問題なく回してくれるし、ギリギリの資金面を脱出できたのも精神的な安定につながっているかなと思う。

でもせっかくだから振り返ってみるけど設立から3年は本当に大変だった。
借金に借金を重ねて、短期間で法人を大きくしてきた。
だからメンタル的にはキツかった。

なんで借金を重ねてまで急いで大きしてきたのか?

これは、平成18年4月に施行された障害者自立支援法にひとつ関係がある。

その当時は精神障害者社会復帰施設で働いていて法律の切り替えの時期をここで体験した。これまで運用されていた精神保健福祉法と、施行された障害者自立支援法では制度の中身が大きく変わる。特に、3障害の1元化や公費負担から自己負担。社会福祉法人のみならずNPO法人等も参入可能となるなど。
大きく変わった。

障害者自立支援法について
http://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/jiritsushienhou01/

だから施設内はとてもバタバタしてた。
とくに上の人たちが…。
「どうすれば、どうすればっ。」って感じで。

自分はこの法律を見て、介護保険法と同じだなと感じていた。
ここに勤める前は高齢者のデイサービスで働いていたからね。
同じようになって行くんだろうと感じた。
法律の変更がそのひとつ。

でもこの時は独立しようとはぜんぜん考えてなかったけどね。

その時くらいに、上の人と運営方針とかいろいろ折り合いが悪くなったきた。
いろいろピリピリしてたからね。
上司も疲れてて、自分も疲れてしまったっていうのもある。
それで5年勤めた法人を去ることになった。

でも、辞めた後に良い出会いがあった。
とある院長先生と出会い、福祉サービス事業所の立ち上げに携わらせてもらうことができた。
制度改正で民間も参入できるようになっていたこともあり、株式会社で通所の福祉サービス事業所を立ち上げた。その後はグループホームも。
やる前は知識がほとんどなかったんだけどね。
自分で必死に勉強して、なんとかついていってこなしていた感じかな。
ここで教えていただいた精神関係の知識、そして立ち上げさせていただいた経験が今も生きているんだと思う。
そこで3年働いてから独立することになる。
(辞めてから、感謝の言葉を言ってないけど、自信がついたら言いにいきます。)

院長先生とはいろいろケンカしてたんだけどね。辞めたのはそれが理由じゃない。
未熟な自分が就いていけないと感じたこと(これが大きい)、家族を養うためとか、地元に貢献するためとか、辞めた理由はいろいろ重なっている。
それらに悩んでいる時に、地元で福祉サービス事業を立ち上げようと考え始めたわけだ。

でも、金もないし。実績もたいしてないし、バックもいない。

なので、必死で考えた。

自立支援法で感じた障害者福祉は、高齢者福祉を追っている。
だから同じことが起きるということ。

そして自立支援法の制度改正があったことで障害者福祉サービスは民間も参入できるようになった。もちろん、これは高齢者福祉の方が先だけどね。
サービスに民間が参入できるようになると、高齢者の福祉サービスは爆発的に増えた。だから障害者福祉サービスも同じように増えていくだろうと。

今後、障害者福祉サービスは爆発的に増える。そう爆発的に増える。
それを考えて5ヵ年戦略を立てた。

今後生き残っていくためには、地域での地盤を早くに作ること、他の法人に負けないサービスと資金を作ること。

それがぜったいに必要だと。

そんな風に考えていたのが急いできた理由なんだよね。

で今になって、予想は的中している。
爆発的に増えているからね。準備を早くしといて良かったよ。
まあ安泰ってわけじゃないけどね。

5ヵ年戦略では、他の県に進出する計画だったんだけどね。
そこまでは上手くいってない。まあそれはしょうない。

今は別の戦略で動いているから。

でも急いで作ってきたのは、個人的な予想に対応するためでした。

以上。

てゆうか、書こうと思っていた内容と話がそれてしまった。
次回は、「設立から3年は本当に大変だった。」件について書いていきます。

ここからはお知らせです!
皆さま大変お世話になりました。
感謝の意を込めて5周年記念イベントを開催します。

〇貧困問題について考える無料講演会
~「普通」の暮らしがしたい~ 先の見えない「貧困世代」のリアル
茨城大学水戸キャンパス 講堂 12:00~15:00 定員300名 参加費 無料
〇5周年記念パーティー
水戸京成ホテル 16:30~19:00 定員50名 参加費 8,000円
party開始 17:00  party終了 19:00
partyにはスペシャルゲスト2名と、お料理・お酒を準備してお待ちしております。
是非、参加してくださいね!

申込は下記のコクチーズより。もしくはお電話ください。TEL 029-893-3456
http://www.kokuchpro.com/event/smsc5/ 

子どもの学習支援を始めてみて思うこと

最近は個人的なことばっかりでした。
なので今回は少し真面目に。

子どもの学習支援てらこむを4月から開始して3カ月目になりました。
初めはどうなることかと不安ばかりでしたが、皆さんの協力もあり何とか運営できています。

子どもは現在の登録者数で11名。平均して4~6名の子どもたちが来てくれています。

ボランティアさんは、4~7名くらいの参加。
基本的には1対1の指導をしているので、ギリギリなんですけどね。
助けに来てくれているだけでありがたい。感謝以外の言葉はないです。

でも、11名の子どもが来たらピンチの状態に陥ります。

私も協力できますって方は明日にでも来て欲しい。
お願いします!


そもそもてらこむって何?

「子どもの貧困対策」のための学習支援事業で、個々の学習意欲や能力に合わせて、授業の復習や宿題、受験対策等の学習支援、コミュニケーションなどの生活技能訓練、スポーツや遊びを通じたレクリエーションなどの支援を行います。

詳しくは過去記事をみてください。

何でやってるの?

子どもの貧困問題は大きくなり貧困の連鎖も問題になっている。

それと貧困者・生活困窮者の支援を行うことで、貧困からくる環境要因を減らし、これからなってしまうかもしれない精神疾患を予防することができるかもしれない。

詳しくは過去記事をみてください。

貧困状態には、あらゆる複合的な問題が存在する。
ひきこもりやいじめ、虐待やネグレクト、暴力や自殺問題。
一筋縄ではいかない問題を抱えながらも生活しているんだろうと想定はしていた。


やってみてどうだったか?

それらの問題はやはりそうだった。

あらゆる問題をそれぞれが抱えていた。

そのため学校に行けていない子も多かった。

でもこれも想像通り。

だから、学習支援と言っても誰もが安心してこれるような居場所作りを目指してきた。
来れないと何もできんからね。

ひきこもりに対してのサポートはほとんどないし、財政もないからやるところも少ない。
セーフティーネットとしての役割を中心に考えなくてはいけないと。

そういう状態だからね。勉強どころではないんだって思ってた。
信頼関係を築くだけでも半年はかかるだろうとね。

でも1ヶ月を過ぎたころから、少しづつ勉強する習慣が出来てきたんだよね。
ちなみにてらこむは週1ね。これがその様子です。

凄くないかい。

学校に行けていない子たちが、少しづつ勉強をしてくれるようになったんだ。
嬉しいよね。これ以上の喜びはないよ。

これで感じるのは、学校に行きたくないのは勉強をしたくないってことじゃない。
学校っていう環境に適応できないだけなんだって。

学校はあきらかにマンパワーが足りないですからね。
サポートが必要な子はマンツーマンじゃないと支援できないんです。

みんなのサポートがあってか、今では3時間のうち2時間くらいは勉強できています。


勉強以外の時間は何しているか。

みんなで公園で遊んだりしている。

これが1番楽しい。

安心して過ごせる居場所があり、安心して話せる大人がいる。

そういう場所であることが、みんなが来てくれる要因になっているんだと思う。

ボランティア以外にも、市の職員や民生委員・児童委員の方、教育委員会の方など見学とかお手伝いに来てくれています。

ありがたいことです。

とても関心と評価を頂いているので、これからも継続して運営して結果を出していきたい。

【今年の目標として】
・毎回来てもらえるようにすること。
・1人1人と信頼関係を築くこと。
・勉強に対する意欲をもってもらうこと。
・個々の環境改善をしていくこと。

学習支援によって、学力が上がり、進学率が上がる。
これは一番の成果だけど、まだまだその段階ではないと思う。

その段階へ向けた準備を今年度は行っていきたい。

以上。

これ以上の詳しいことについては講演会にて話します。

ソーシャルインクルージョンを実現するためには廃校活用にこだわりたい。

私ははこれまで15年間、高齢者・障害者福祉サービスに携わってきた。

どの分野の福祉サービスでもそうだが、「共生社会の実現」を目指して、地域と連携したイベントや交流活動など、地域の方々と積極的に関わる活動を行っている。
しかし、永続的な交流の場が少なく、交流自体が非日常体験であり、なかなか偏見や差別的扱いがなくらない現状があるのではないかと思う。

この活動は当初、最初のグループホームを市内にて立ち上げる時に反対意見も上がった。

その後も、活動に対する反対意見や好ましくない意見もあったけど、地元に就労支援事業所(おんらが村)を作った。そこで精神障害者と共に、毎日農作業や軽作業を中心とした就労支援を始めた。

うちの隣で農作業をしているおばあちゃん(うちのばあや)は、昔から精神科病院の○○病院の患者さんは、「キチガイだ!」と話していた。
でも共に農作業をしていく中で、「どこが悪いんだ?」と利用者さんに興味を示すようになった。
共に働く時間が増えてくると、自ら話しかけるようになり、共にいる時間を楽しく過ごすようになった。

もう今では障害者と認識していない。

また工賃(給料)を稼ぐために、地元の企業に利用者さんを派遣するようになった。みんなとてもまじめに働き、そこの従業員は「どこが悪いんだい?」と疑問を投げかけてくるようになった。

そして最近始めた子どもの学習支援事業てらこむには、学習ボランティアを行う人の中に車いすの学生が参加してくれている。

その人に小学校低学年の子が彼に「なんで車椅子なの?」と質問した。
その彼は、事故で下半身が動かなくなってしまったことを伝えた。

それを聞いた子どもは、「看護師さんになって治してあげる。」「車椅子を押してあげるね。」といって、移動の際に彼の車椅子を押してくれるようになった。

車椅子の彼は子どもに勉強を教えて、勉強を教わる子どもは車椅子を押すという役割が生まれた。

このような体験は他にもあるが、これらの原体験から障害者の偏見は彼らとの距離がある、また知らないことからくるのではないか?と考えるようになった。

実際、個人差はあるが普通(一般)と変わらない人はたくさんいる。
また、ちょっとおかしいなと思うような人でも、関りをもって理解できれば距離は縮まる。

障害のある方をサポートするためには、そこに関わる支援者を作るために制度を作り、支援する体制が必要だ。そのため、時代に合わせて制度を作り、発展させてきたことで、様々なサービスが生まれて支援活動が行われてきた。

しかし、制度があるがゆえに、一般の人と障害者、高齢者や子どもが、同じ地域社会の中で空間を分断されてしまったのではないかと感じている。

その分断が一人一人の関りを減らし、個々の違いを助長していったように思う。違いの助長が、理解や知識を減らし、知らないことへの恐怖へ変換して、偏見へとつながるんだと思う。

また社会には、自殺や貧困、虐待やいじめ、ひきこもりなどの様々な困難に苦しむ方々いる。これらの問題は、身近にそのような現実があることを知らなかったり、距離があるからこそ、みんなの助け合いが深まらないんだと思う。

距離があるからこそ、壁が生まれ、偏見や差別へと変わる。

それらの課題を解決する方法として、地域交流と福祉サービスを融合させたソーシャル・インクルージョンのコミュニティ再生についての計画を作成した。

SMSCは、小学校という既存の建物をほぼ現状のまま残して、住民が地域交流できる懐かしい場所として、また地域で生活するのに困難を抱える障害者の生活の場として、またそれ以外の様々な困難を抱えた方々の支援する場所として利用したい。

誰もが学び思い出を残してきた小学校だからこそ、地域住民の交流事業と障害者、高齢者、児童等の福祉サービスなどの支援が共存できると思う。

そして、ソーシャル・インクルージョンという理念を根付かせたコミュニティを創れると思う。

「ソーシャル・インクルージョン」というのは、社会の中から排除するものをつくらない、すべての人に活躍の機会があるという意味。

健常者、障害者、高齢者、子どもたち、生活困難者と分けられる社会から

「あなた」と「わたし」 顔の見える関係へ。

お互いが変に意識せずに交流を生みだし、偏見が無くなる場所として廃校を活用していきたい。

様々な人たちが地域で学び、みんなと交流して、個々の役割をもって生きることができるようになることで、誰もが希望をもってささえあい、安心して過ごせるコミュニティーとなるように作っていきたい。

ソーシャルインクルージョンを実現するためには廃校活用にこだわっていきたい!

以上。具体的な計画は徐々に書いていきますね。

では!

コミュニティ再生のカギは福祉にあり!

2017.4.24 投稿

つい先日、金沢に行ってきました。

自分が考えているコミュニティ構想と同じような活動をしている「シェア金沢」なるものの全貌、ごちゃまぜの街作りで地域活性がどのようにできているのかを学ぶために視察研修に参加してきたという話。

2017-04-13 20.03.36

そもそもシェア金沢って何?

Share金沢は、総面積11,000坪の地域コミュニティ。住人同士の交流はもちろん、地域の住民たちが楽しく集える街になっている。天然温泉、レストラン、ライブハウスなどのアミューズメント施設、人と人との交流を楽しむ施設や機能がある。
そして、ここには障害者や高齢者、児童などの福祉的ニーズの必要な方々の住む場所を含めた福祉サービスもコミュニティの中に入っているというのが大きな特徴なのだ。

シェア金沢
http://share-kanazawa.com/town/index.html

~カンブリア宮殿~
ごちゃ混ぜの街作りで地域活性! 金沢発!大注目コミュニティの全貌
http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/backnumber/2016/0721/

2017-04-13 12.10.12

理事長やスタッフに話を聞いたこと、また見学した感想は想像以上にすごかった。


何がすごいのか?

ごちゃまぜのコミュニティと言っている通り、ここではあらゆる人がごちゃまぜだった。

高齢者、障害者、子どもたち、学生さんやそのどれにも属さない多くの人々が、コミュニティの中でごちゃまぜに存在していた。

住む場所や働く場所、活動する場所に全く自分と違う人たちが存在している。

人には個性があるからみんな違うけど、障害などの体の違いや知能の違い、痴呆や自閉など、より属性の異なる方々との距離は意外に大きい。

自分の生活の一部を切り取って思い返してみても、そういう方々との関わりを強く感じる人は少ないと思う。ショッピングセンターなどで会うことがあっても、そういえばそういう人いたね?って思う程度。日常的に接する機会がある人は少ないんじゃないかと思う。

大きいようで狭いこのコミュニティ空間の中では、日常的に多様な他者との関わり体験をする。
そうすると普通って概念が少なくなると思うんだよね。
いつものことだから。

ここでの生活は、”みんな違うっていうことをみんなで共有”できる。
そのうえで、「どうやってみんなで生活していこうか?」ってね。
その話し合いとかルール作りが共生社会の実現の一歩になるんじゃないかって思うんだよね。

共生社会が凝縮されたごちゃまぜコミュニティ作り。
それをあたりまえに運営できている佛子園の支援と、活動にめちゃくちゃ嫉妬しました。


まず前提として…。

そもそも地域の福祉サービスをみんな知らない。

例えば、重度の障害者と同じ空間で生活していることはあるだろうか?
ほとんどの人がないと思う。
専門的な支援をするために空間を分けられてきたからね。

だから、地域にはどれくらいの障害者がいて、どこで活動しているのかも知らない人が多い。

それは、高齢者にとっても同じ事。
地域にある介護施設のことを知っている人は少ない。
(今は増えてきたから知ってるかもしれないけど。)
身近に要介護者がいる人は知っていると思うが、身近にいない人は考えたこともないのではないだろうか。


関わり体験がない中で突然の出会いが生み出すもの

情報がない中で、地域社会では突然に出会ってしまう。
電車で。買い物で。どこかの娯楽施設で。

「なんだあの人は?大丈夫か?おかしい人。気持ち悪くない?怖いな。」

多くの場合、お互いの属性が同じ、もしくは似ているコミュニティで構成されているので、ちょっと違う人が入ってくると奇異の目に変わる。異物が紛れ込んできたみたいな。

でもそれは障害者のコミュニティの中でも一緒のこと。
一般人がマイノリティなんだから。

空間を分けられて生まれた断絶が、属性が違う人への偏見とかいじめに変わっていく。

属性の似た人たちで結束を強めるのは良いことだと思う。
でも、強いがゆえに排他的な集団になってしまう。
中では「ウェルカムだよ!」って言ってても外から見ると入りづらい。

集団とかコミュニティとしては排他的になってしまうことがあることを考慮していないといけない。


地域を和える福祉が生み出す変化

違いが受け入れられる度量とそこからいい変化を生む出すためには福祉の力が必要だ。

分断から生まれる壁を壊していくには、そもそもがごちゃまぜでコミュニティを作ってしまうということ。
そこでの関わりから生まれる変化によって、違いが日常的になり、”みんなの違いをみんなで共有”できる。

また、マイノリティと思われる方も「私も参加できるかも。」という参加するためのハードルも下がるので入りやすい。
違いを前提にしたコミュニティは排他的になりようもないからね。
みんな全然違うし。

自分と違う人と関わることによって、できないことをサポートし合ったりして、一人一人に役割が生まれる。
貧困家庭の子ども宿題を車椅子のにーちゃんが教えて、そのにーちゃんの車椅子を教えてもらった子供が押してあげる。

自分にできることをやればいい。

その自分にとっての役割が居場所となり、コミュニティを構成する一人一人がイキイキしたコミュニティとして作れると思うんだよね。

障害者、高齢者、子どもたち、または一般の人たち、みんながイキイキとしたコミュニティとしてね。


これからのコミュニティ作りには福祉の力が必要だ!

属性の異なる人たちを集めるには、そもそもあらゆる福祉サービスを作ることが必要になる。

福祉はすべての市民に最低限の幸福社会的援助を提供するという理念を言う。
介護や障害者のことだけではないんですよ、実はね。
ただ高齢者が増えるので、その方々の支援を含めて町ぐるみでサポートしていく体制は必要になるけど。

あらゆる高齢者、障害者、児童、その他生活困窮者等、福祉サービスと一般の人を同じ空間で過ごせる場所を作る。

そして、地域と福祉を和えていく。

福祉 2.0

支援するだけじゃなく、関わる、参加する福祉へ。


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【2018.9.2 追記】

これまで考えてきた障害者が安心して過ごせる地域社会作り。
もちろんそれは必要だけど、地域にはあらゆる人が住んでいるので、みんなが安心して過ごせる地域社会作りが必要だ。

ここで得た体験が、これから行う「みんなの学校プロジェクト」に繋がっている。
みんなが折り合いをつけて過ごせるコミュニティを作ることが必要なんだって、考えが変化するきっかけになった(もとに戻ったと言うべきか)だった。

”みんな違うっていうことをみんなで共有”する。
そのうえで、「どうやってみんなで生活していこうか?」ってみんなで考える。
それで、このくらいだとみんな過ごしやすいねっていうポイントに調整していくことが必要なんだと思う。